2015年に「富士吉田市歴史民俗博物館」が、「ふじさんミュージアム」(愛称)としてリニューアルオープン。富士山信仰に関係する資料を展示し、世界文化遺産の構成資産や、富士山とともに歩んできた同市の「歴史」「民俗」「産業」を紹介している。
江戸から富士山頂へ至る道のりやその様子を絵画やCGなどを大型プロジェクターで紹介。富士山信仰の起源や江戸時代に盛んだった富士講と彼らを迎えた「御師(おし・富士山信仰を広める役割をした人)」の資料を展示している。
目を引く富士山の縮尺1/2,000の大型立体模型「ヘリテージ富士」には、プロジェクションマッピングで富士山の四季などが映し出される。
また、国指定重要無形民俗文化財で、日本三奇祭「吉田の火祭り」の明神神輿と御山神輿、大松明の実物を展示して祭りの歴史を伝えている。富士山の火山災害下での人々の暮らし、全国有数の長さがある用水トンネル「新倉掘抜」の様子、伝統産業「郡内織物」の歴史と現在、食文化や豊作を願う祭りなど人々の生活も紹介している。
同館敷地内には、付属施設として、「御師住宅」(国指定重要文化財と同一建物)など三棟の民家が復元され、当時の人々の生活の様子を紹介する野外展示物として重要な役割を担っている。
さらに、少し離れた場所に同館付属施設で重要文化財、世界遺産構成資産の御師旧外川家住宅がある。主屋は明和5(1768)年に建造されたもので、建物内には富士山の神を祀る神殿、客室、貴重な古文書から御師の家の役割を知ることができる。
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