外観

 早川町歴史民俗資料館 

 早川町の、奈良田湖を見下ろす「奈良田の里」にある、しっとりと落ち着いた土蔵造りの建物は、医かにも歴史民俗資料館にふさわしい雰囲気だ。
 南アルプスのふもと、西山地区は、急峻な地形に加え気温も低く、米作には不適の地で、古くから雑穀栽培型の焼畑農業が行われてきた。だが、その焼畑も続けられたのは昭和30年代までで、その後は姿を消している。
 早川町ではそんな焼畑文化の保存に取り組み、貴重な資料を収集して昭和59年に早川町歴史民俗資料館を開設、平成元年には約700点にのぼる焼畑の資料が国の重要有形民俗文化財の指定を受けた。
 館内に入ると、焼畑のために木を伐採し、火入れをよくするための作業に使われたトビナタやコシノコなどの道具類や、焼畑の繁忙期にはわずかばかりの平地の周囲の木を骨格にして、土間にはカヤやむしろを敷いただけで家族全員が泊り込んだアラク小屋を再現したものなどが所せましと並んでいる。
 そのほか、自給自足の山里の暮らしに必要な狩りや漁の道具、保存食づくりや糸紡ぎ、機織の道具類など、昔の生活ぶりがうかがえる道具も展示してある。
 二階の展示室には早川町とその周辺や、南アルプスなどの精密な地形模型が置いてあり、位置や地形の様子が一目でわかるようになっている。
 周りの壁面では地域の暮らしにかかわる資料の展示や、町観光課の主催で行われるフォトコンテストの入賞作品などの展示も行われている。

展示風景

入館料 大人600円(500)
小・中学生300円(200)
白籏史郎記念館共通
( )は15人以上の団体
開館時間 午前10時〜午後4時
休館日 水曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
駐車場 約50台
交通機関 JR身延線身延駅から奈良田行きバス
終点下車徒歩5分
住所
電話番号
山梨県南巨摩郡早川町奈良田486
0556(48)2552

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