外観

 武田神社宝物殿 

 武田神社東側の宝物殿は昭和48年4月、 武田信玄400忌を記念して建設、 平成6年に全面改装された。 展示品は武田家ゆかりの鎧(よろい)や太刀(たち)、 古文書など約60点。 その中で“目玉”は大正10年に国宝(現、 重要文化財)に指定された京都・三条家伝来の名刀 「吉岡一文字」。
 この太刀は、 長さ64.5cm、 反り2.9cm。 目釘穴は3ヶ所、 刀身の表裏に丸止めの棒樋(ぼうとい)があり、 太刀拵(こしらえ)は 「梨地金蒔絵(なしじきんまきえ)糸巻き」。 三条家から武田神社に寄進されたのは、 明治13年に明治天皇のお供として来県した三条実美太政大臣が信玄正室三条夫人と由縁があり、 また明治天皇のお勧めもあったためといわれる。
 この際、 三条家から 「武田神社の神宝にするように」 といったん第十銀行(現山梨中央銀行)に寄託されたが、 その送り状には東京から本県までの梱包送料が 「五百円」 と記されている。 当時の500円は、 家屋数件の建築費に相当する額だったという。
 このほか 「信玄の遺品」 が展示されているのも興味深い。 「信玄公軍扇」は日の丸部分に信玄直筆と伝わる詩「祝聖」が金泥で書かれ、 赤と黒の2匹の蝶が描かれた 「百合蝶の図」 と水鳥が描かれた 「蘆雁の図」 は信玄の作品といわれる。 さらに 「将軍大黒天像」 は右手に宝珠、 左手に太刀を持つ信玄の守り本尊と伝えられる像。 北条氏政らとやり取りした書状も数点ある。
 また 「武田二十四将図」、 武田家に伝わる鎧である 「金小実南蛮胴具足」 も目をひく。 「二十四将図」 は天下に信玄公配下の智将、 猛将たちが描かれ、 江戸中期の作品と推定されているが、 作者は不明。

展示風景

入館料 高校生以上300(240)円
小中学生150(120)円
()は団体30人以上
開館時間 午前10時〜午後4時
休館日 なし
駐車場 大型バス10台 乗用車80台
交通機関 JR中央線甲府駅からバス「武田神社」下車/
JR中央線甲府駅から車で5分
住所
電話番号
山梨県甲府市古府中町2611
055(252)2609

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