外観

 天下茶屋 太宰治記念室 

 国道137号を東八代郡御坂町から河口湖方面に向かって、 御坂トンネルの手前で旧道に入る。 ここから車で約15分、 ヘアピンカーブを繰り返して、 御坂隧道を抜けると目の前に裾野を広げた富士山が雄大に迫ってくる。 天下茶屋はこの隧道を出た左手で、 太宰治記念室はその2階にある。
天下茶屋は昭和九年に、 先代の外川政雄さんによって開店したもので、 昭和13年の9月から約3ヵ月間、 太宰がその2階の一室に滞在、 ここでの生活は太宰に大きな転機を与えたと言われている。 その後、 2度建て替えられ、 現在のものは昭和58年に現社長の満さんによって建てられたもの。 このとき太宰が滞在していた部屋を復元して記念室として併設した。
 正面の窓から河口湖と富士山が一望できる2階の記念室は6畳の和室。 室内には太宰が滞在当時、 使っていた机や火鉢、 花瓶などが置かれ、 ここでの生活ぶりを偲ばせている。 そのほかに代表作や関係出版物、 当時の写真パネルなどが展示してある。
 太宰は昭和23年6月、 山崎富栄とともに玉川上水に入水したが、 その遺体が発見された6月19日には東京・三鷹の禅林寺で毎年桜桃忌が行われており、 県内でも山梨桜桃忌の会主催で、 19日の直前の日曜日に同茶屋で桜桃忌が行われている。
 また、 天下茶屋から道をはさんで徒歩で数分のところには、 当時の滞在をもとに執筆した名作「富嶽百景」 の一節“富士には月見草がよく似合ふ”の文字を刻んだ文学碑が建っている。

展示風景

入館料 無料(天下茶屋の利用者)
開館時間 午前10時〜午後5時
休館日 冬期(1月中旬〜3月ごろ)
駐車場 10台
交通機関 富士急行線河口湖駅から天下茶屋行きバス終点/
中央自動車道河口湖ICから車で20分
住所
電話番号
山梨県南都留郡富士河口湖町河口2739
0555(76)6659

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